[アップデート]Amazon Managed GrafanaがGrafanaアラートのサイレンスをサポートしました
はじめに
Amazon Managed Grafana(AMG)がアラート通知を抑制できるようになりました。
メンテナンス中や、既知の問題によるアラート通知を一時的に無効にして、不要なアラート通知を利用者に送らないようにできるという機能です。
前提として、この機能はAMGのバージョンが10.4以上である必要があります。
例えば、AMGで機器の温度を監視していたとします。
機器のメンテナンスでは、機器の正常性を確かめるためにあえて温度を上昇させるようなことが想定されます。
このメンテナンス期間中に、AMGから度々アラート通知されると確認が面倒ですよね?
じゃあ、その期間だけアラートを止めてしまおう!ということが可能になりました。
やってみた
まずは通常のアラート動作を確認します。
適当なデータの入ったデータソースを用意して、アラートが上がる前の状態を作成します。
ダミーデータは、値が10~20を遷移するように作成しています。
アラート発報
値が20を超えた場合にアラートを通知するように設定します。
アラートの設定ができたので、20を超える値をデータソースに入れてアラートが発報されることを確認します。
図の赤線の部分でアラート状態に遷移しています。
少し待つとアラート通知が来ました。
これが通常のアラートの流れです。
サイレンス
では、先ほど作成したアラートにサイレンスを設定します。
Alertタブから対象のアラートを選択して Slience
を押します。
サイレンスを作成します。
Silence start and end
:通知を停止する期間を選択します。今回は30分程度止めてみます。
Matching labels
:通知を止めたいアラートに紐づけられたラベルを設定します。
Comment
:任意で設定します。デフォルトではサイレンスの作成時間が入力されるようです。
サイレンス中にアラートを発報する
では、サイレンスの期間中にアラートを発報させて通知が来ないことを確認します。
しきい値である20を超える値を入れて正常 → アラート状態にします。
アラートは出ていますが、通知は来ていません。
これでサイレンスに設定することで、アラート通知が来ないことが確認できました。
サイレンス終了後の確認
念のためにサイレンスの期間が完了した後にアラートが出ることも確認しておきます。
サイレンスが終了していることを確認します。
設定したサイレンスが Silences > Expired silences に入っていればサイレンスは終了しています。
正常 → アラート状態にします。
アラート状態に遷移して、アラート通知が来ました。
想定通りに動作していますね。
まとめ
メンテナンス期間や夜間、休日など、アラート通知は出したくない!というケースはあると思います。
また、サイレンス機能とラベルを組み合わせて休日は特定の人にだけ通知するなども可能です。
サイレンスを使って不要な通知を減らし、快適なGrafana生活を送りましょう!